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【#2】 Arduinoで昭和の赤道儀にモータードライブを作った話(その2 仕様検討編)

ステッピングモータをどう制御すれば良いか

プロトタイプが動いたので、いよいよステッピングモータをどう制御するかを考えます。

ステッピングモータから赤道儀の赤経微動軸までそれぞれ次のような仕様になっています。

・ステッピングモータ 1ステップ=1/400回転
・モータ軸用 歯車 歯数=30
・赤道儀 赤経微動軸用 歯車 歯数=120
・赤道儀 赤経微動軸 ウォームギア 歯数=120

つまり赤道儀の赤経軸を1回転させるには 120×120÷30×400=192,000ステップ モータを動かす必要があるということになります。

1日は24時間=24×60×60秒=86,400秒なので、86,400秒÷192,000ステップ=0.45秒に1ステップ動かせば良いことになります。

時計の秒針のほぼ倍のスピードでステッピングモータにパルスを送って動かせば良い訳です。だいぶイメージが湧いてきました。

ところで地球が1回転するのにかかる正確な時間は?

この記事を読んでおられる賢明な読者はお気付きと思いますが、正確には24時間ではありませんね。24時間とは太陽を基準にした1日の長さです。星空(恒星)を基準に考えるとどうなるでしょうか?

地球は自転しながらも太陽の周りを公転しています。1日経つと約1度太陽に対して公転する訳ですから、前日の南中時から再び南中するまでにあと1度余計に回る必要があります。つまり24時間は地球が約361度回るのに必要な時間ということになります。(以下の国立天文台の解説図参照)

正確な計算結果は以下のWikipediaの記事から拝借して、地球が1回転するのには86164.091秒かかるということになります。24時間より236秒短い訳ですね。前述の国立天文台の解説も参考になりますが、ややこしいのだなということは理解しました。

地球の自転 - Wikipedia

L6470のmicrostepping機能

私が手配したステッピングモーターは1ステップが1/400周ですが、L6470にはモータコイルの制御電圧を擬似サイン波にすることで更に細かい制御をするmicrosteppingという機能があります。L6470のデータシートの以下の図でイメージが掴めると思います。

L6470では最大128microstepまでサポートしているので、折角ですから最大限微細な制御をしてみたいと思います。

結論何秒置きにステップパルスを出すのか?

以上から、(恒星日)86164.091秒÷(192,000 step × 128 microstep)=0.00350603秒ということになります。これでArduinoのプログラム(スケッチ)を書くことにしましょう。

次はプログラム編にしたいと思います。

 

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