Excel で仕事をしているとファイルが次第に複雑になり、作成者だけしか分からない状態になるいわゆる ブラックボックス化 の問題が発生します。
こうなると他の人が中身を理解できなくなり様々な問題が発生します。
もし身の回りに次のような Excel ファイルがあるなら要注意です。
- 数式を修正できる人が一人しかいない
- ファイルを引き継げない
- シートが20枚以上ある
- VLOOKUPやIFが何重にも入っている
- 担当者が休むと更新できない
この記事では Excel ファイルが担当者しか分からなくなる理由 と ブラックボックス化を防ぐ方法 をご紹介します。
身近な業務で Excel ファイルがブラックボックス化してお困りの方は是非参考にしてみてください。
ブラックボックス化の原因と問題点
そもそもの根本原因|意外な事実
皆さんご存知の通り、Excel は表計算アプリで、画面を開くと一面のセルが表示されます。
一面のセルのどこにでも値や関数式を入れられるという大変自由な使い方になっています。
この自由さが Excel のメリットになっていて多くの人が活用する理由でもあります。
しかし、Excel は自由度が高い反面、データ入力・計算・集計結果を同じファイル内に混在させやすいという特徴があります。
その結果、ファイルが複雑化し、作成者以外には理解しにくい状態になってしまうのです。

ファイルの設計図は作成者の頭の中
作り込んだ Excel ファイルの設計図は作成者の頭の中にしかありません。
このため作り込みがされるほどファイルは他の人にとって分かりにくいものになっていきます。
また本人自身の記憶があやふやになったりすると、誤った計算式を追加してしまうなど、たちまちミスが発生するリスクが高まります。

ブラックボックス化したファイルでは共同作業が難しい
ブラックボックス化してしまったファイルは他の人が触ると壊れる危険が高いので通常では作成者のみが触ることになります。
そうすると、「あるデータはAさんに記入して貰う」 というような共同作業が難しくなってしまいます。
さらにファイルは誰か一人が開くとロックされ、他の人は編集できないという問題もあります。
このように従来の使い方の Excel ファイルでは多くの人による共同作業が難しいです。
ブラックボックス化 Excel の問題は現代のオフィス業務の重要課題
Excel がオフィスに定着して20年以上は経過しています。
Excel の利用が広がるほどこのブラックボックス化 Excel の問題も多く発生しています。
業務が複雑化する現代でブラックボックス化した Excel ファイルは生産性向上の大きな障害になっています。

解決アプローチ
解決策として、まずは ファイルの中身を読み易く する必要があります。
それからブラックボックス化の多くは
- データ
- 処理
- 集計結果
が一つのファイルに混在することで発生します。
そのため、
- データはデータ
- 処理は処理
として分離して管理することが重要です。
さらにデータファイルを分離して外部に持てるようにすれば、そのファイルの管理を他の人に任せることができるようになります。
このようにすると1人作業から複数人での作業に移行することができ作業効率が格段に向上できます。

解決策としての Power Query
この解決アプローチにぴったりとマッチするのが Power Query です。
Power Query は解決アプローチの要件をそのまま特徴としているためです。
Power Query の処理はステップ順|シンプルで分かりやすい
Power Query は ① データを読み込み、② データ処理のステップを順番に実行、③ 最後にアウトプットを出力 する、というとてもシンプルな処理フローになっています。

しかも、データ処理フローは1箇所にまとめられており、セル参照の迷路を解読する必要もありません。

Power Query は外部データを参照可能|データを分離
あらゆるデータ処理の最初はまずデータを取得することです。
これまでの Excel の使い方であれば 散在した1つ1つのセルがデータソース になるため、データソースを管理することはとても難しい問題でした。
Power Query であれば様々なデータソースからデータを取り込むことが可能です。
Power Query で読み込めるデータソースの例
- Excel ファイル
- CSVファイル
- テキストファイル
- PDFファイル
- データベース
このように データを分離して管理できる とファイル本体の中身はデータ処理部分のみになり、データの管理を他の人に委ねることができるようになります。

Power Query はアウトプットもシンプル
通常の Excel ファイルではどのセルが計算結果か元データかは一目では分かりません。
しかし、Power Query はアウトプットは テーブル か データモデル かどちらかしかありません。
なので、データ処理結果がどこにあるのか探すという苦労はありません。

このように Power Query ではデータ処理の一連のプロセスが分かりやすくなっているので、ファイルの属人化の問題を回避しやすい構造になっているのです。
まとめ
この記事では Excel ファイルが担当者しか分からなくなる理由 と ブラックボックス化を防ぐ方法 を解説しました。
Excel ファイルのブラックボックス化問題は、どのセルに何を入れても良いという Excel の自由な使い方という特徴が根本原因でした。
この問題に対して処理フローをシンプルにして、データを分離して管理するという解決アプローチをご説明しました。
Excel が担当者しか分からない状態になるのは、個人の能力の問題ではありません。
Excel の自由度の高さが、ブラックボックス化を招きやすい構造になっているためです。
だからこそ、
- 処理を見える化する
- データを分離する
という考え方が重要になります。
Power Query はその考え方を実践しやすいツールの一つです。
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Power Query を始めて触る初心者の方には、操作をステップバイステップで解説した次の記事がオススメですのでご参考とされてください。
「そもそも Power Query とは何?」と疑問を持たれた方には、Power Query の特徴を解説した次の記事がオススメです。



