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経理の残業はなぜ減らないのか?|Excel業務を仕組み化する考え方

Power Query 入門
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経理部門の方の中には決算のたびに残業の毎日という過酷な環境で働いておられる方もおられるのではないでしょうか?

会社にとって決算は法的義務なので経理部門の方は期限までに決算作業を終わらせなければならず、どうしても残業が増えてしまうのです。

そんな経理部門の仕事を改善するにはこれまで通りの仕事のやり方からの脱却が必要です。

この記事では経理部門の仕事の問題点を整理した上で改善策をご紹介します。

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決算のたびに繰り返されるExcel重労働

毎月同じ集計作業をしている

多くの経理部門では決算のたびに社員それぞれが工夫して作り込んだExcelファイルを駆使して作業します。

作業量は膨大ではありますが、毎回同じような作業の繰り返しの場合が多いです。

データ収集とコピペに追われる

その作業のほとんどは更新された データを収集 して、それらを自分のファイルに コピー&ペースト してExcel関数式を追加して集計するという作業です。

おそらく多くの方が「単純だけど膨大で手間がかかる作業」と感じているのではないでしょうか。

ミスのリスクがつきまとう

作業量が多いためにそのどこかでミスをしてしまうと処理結果がおかしくなってしまいます。

疲れた頭での作業ではどこかでミスをするリスクがつきまとい、このことがストレスになることもあります。

特に処理結果がおかしくなった場合、膨大な工程の中のミスを探し出す作業もかなりの負担となります。

対策としての仕組み化|人が作業しなくても結果が出る状態

膨大でも毎回同じ作業をしているのであれば、コンピューターによる仕組み化で大幅な時間短縮が可能です。

ご存知のようにコンピューターは機械的な作業は人の何倍ものスピードでこなすことが可能です。

しかもコンピュータはミスはありません。

基幹システムだけでは解決できない理由

どの会社でも会計処理には基幹システムが導入されています。大手企業では SAP や Oracle などの ERP が活用されています。

では、経理部門の機械的な作業を基幹システムに組み込むことで問題は解決するのでしょうか?

基幹システムは安定性、堅牢性が高く会社のお金の管理をする上で十分な信頼性を備えています。

しかし、その一方で 追加の機能をつけようとすると膨大なコストがかかります

それは間違いの無いプログラムを作成し、問題なく動作することを念入りにチェックするためにコストがかかるからです。

ですから、基幹システムの改修による仕組み化は、人件費が低減よりもシステム改修費の方がはるかに大きくなってしまい 本末転倒 となってしまいます。

このように基幹システムを使ってこの問題を解決するのは難しいと言わざるを得ません。

Excelは捨てるべきなのか?

これまで通りの仕事のやり方では残業を減らすことはできないからと言って、使い慣れた Excel を捨てるべきなのでしょうか?

Excel は今でも最強の現場ツール

Excel は非常に多くの計算機能を備え、さらにグラフなどの視覚化の機能も豊富で、今でも最強の現場ツールです。

ですから Excel を捨てるという選択肢はあり得ません。

問題は Excel ではなく作業のやり方

これまでの仕事の問題は Excel そのものではなく、Excel を使った 作業のやり方 です。

最強の現場ツールである Excel も使い方によっては残業の悪夢の元になってしまいます。

Excel を計算機からデータ処理基盤へ進化させる

Excel を単なる計算機として使っていてはいつまで経っても手作業が必要で残業は減ることがありません。

表計算アプリは手入力とコピペが中心

Excel は1980年代に表計算アプリとして生まれ、当時のそろばんや電卓による計算業務を劇的に進化させました。

当時から表計算アプリのデータ入力は人の手による 直接入力コピー&ペースト というのが大前提です。

しかし、この手作業を前提とした仕事のやり方は結果として労働の長時間化を招きます。

これからの Excel はデータを取り込む機能を使う

2010年頃より Excel で Power Query というデータ処理ツールが 無料で使える ようになりました。

Power Query は様々な形式のファイルやデータベースなどから データを自動で取り込む機能 が搭載されています。

つまり、これを使えば 手入力コピー&ペースト という手作業から脱却できるのです。

データ取り込み後のデータ処理も自動で実行可能

作業の入口であるデータ取り込みが自動化できるのは大きな進歩です。

しかし、Power Query はこれにとどまりません。

Power Query はこれまで Excel の関数でこなしていたデータ処理よりも 更に高度なデータ処理 をこなすことができます。

Power Query のデータ処理機能は IT のプロが行うデータ処理と基本的な部分は同じで、経理担当者が自分で使うには十分以上の機能が搭載されています。

Power Query が Excel の使い方をデータ処理基盤へと進化させる

このように Excel のもう一つの側面 である Power Query というデータ処理機能 を使うことで Excel は 強力なデータ処理基盤 と進化します。

Power Queryは経理業務と相性が良い

ここまでで Power Query が Excel の使い方を大きく進化させることは分かりました。

では具体的に Power Query は経理業務でどのように活用できるか見ていきましょう。

複数のデータを自動で集約できる

経理業務では他の関係者からデータを貰って集計する業務が多くあります。

ファイルが1つや2つであれば手作業でもなんとかこなすこともできますが、それ以上になってくると手作業では負担が大きいです。

ところが Power Query を使えば、同じ形式のファイルであればフォルダ内のファイルをまとめて読み込むことが可能です。

仮にファイルが100個あったとしても自動で全部読み込みが可能です。

これは沢山のデータを集めて作業をする経理業務にとって大きな武器になります。

毎月の集計作業を自動化できる

従来の Excel の使い方であれば、作業手順は確立されていたとしても、毎月その手順を人が順番にこなす必要があります。

単純作業でも一つでも作業ミスが入るとアウトプットがおかしくなるので作業者の精神的な負担は大きいです。

しかし、Power Query であれば一度人がデータ処理の操作を行うことで、Power Query がその手順を全て記憶してくれます。

そうして、次回からは記憶したデータ処理手順を自動実行することが可能です。

ここで素晴らしいのはこの自動化は プログラミングは全く不要 であるという点です。

Power Query は誰でも簡単に使える

コンピュータによる自動化というと ITに強い人に頼まなければ出来ないというのがこれまでの常識でした。

プログラミングができる人が時間をかけて VBA で便利ツールを作るというような場面はどの職場にもありました。

しかし、いくら得意な人でもプログラミングは大変な作業で、かなりの時間と労力をかけなければちゃんと使えるプログラムは作成できません。

ところが Power Query はウィンドウメニューをマウスで操作していくだけでデータ処理ができ、さらにそのまま自動化が可能です。

Excel 関数であれば関数のスペルや使い方を覚えていなければ使えませんので、これまでの Excel の使い方よりもむしろ簡単なくらいです。

属人化しにくい仕組みを作れる

これまでの表計算アプリとして作り込んだ Excel ファイルはセルのあちこちに関数式が入っていて、それを読み解くのは非常に骨の折れる作業です。

作り込みが深くなればなるほどその Excel ファイルは作成者にしか分からないものとなり、いわゆる 属人化 の問題に発展します。

ひとたび Excel ファイルが 属人化 してしまうと、他の人からは中身が分からなくなり、ミスに気付けない とか 改修できるのは担当者だけ という問題が発生します。

しかし、Power Query ではステップを順に処理するというシンプルなデータ処理フローとなっているため、比較的読みやすいのが特徴です。

このため Power Query を活用することで 属人化しにくい 仕組みを作ることが可能です。

Power Queryによる仕組み化の具体例

では具体的に Power Query がどのように経理業務に活かすことができるかをみていきます。

月次決算資料の作成

経理部門の方なら解説不要と思いますが、決算の作業はルーチンワークで期限が厳しいため経理業務の大きな課題です。

その多くが「データを集める」⇒「データをコピー&ペーストする」⇒「集計関数を追加、修正する」⇒「レポートを仕上げる」という手作業になっています。

Power Query を使えば データを入手 できればあとはレポート作成まで一気に自動化が可能です。

Power Query では次の全ての工程を自動処理することが可能だからです。

  1. データ読み込み
  2. データ加工
  3. データ集計
  4. 集計表の出力

つまり、Power Query を上手く使えば決算作業の残業地獄から解放されるということです。

部門別実績集計

その他に経理部門でルーチンワークとしてこなさなければいけない業務として部門別の実績集計があります。

この業務は図のようなもので、見てみると単純ではありますが手作業でこなすとなると幾つもの工程が入り時間がかかります。

しかし、これも Power Query であれば データの読み込み から 集計表やグラフの出力 まで全てを自動化することが可能です。

これまでの手作業の苦労は何だったのかと目を疑うこと間違いありません。

会計データの加工

経理部門ではシステムから出力される様々なデータを扱いますが、その データ形式は多種多様 です。

これまでの作業では形式の異なるデータから必要なデータ範囲を抽出するという手作業を行っていました。

しかし、Power Query の強力なデータ処理機能ではデータ形式に合わせて処理方法を組み立てることで、真に必要なデータだけを取り出すということが簡単にできます。

しかも一度作成したデータ抽出機能は次回からは自動で実行が可能です。

このような機能を使いこなせれば、業務で非定常な作業が必要になった場合でも、これまでの Excel の手作業と比べて格段に効率的にデータの加工が可能になります。

これからの経理担当者に求められる役割

時代の変化は激しく、データを正しく見て適切な経営判断を下すという「データ経営」へのニーズがますます高まっています。

そんな時代において、経理部門の役割はますます重要になってきています。

集計する人から分析する人へ

これまでは決算の計算ができれば経理部門としての役割が果たせていましたが、これからは集めた財務数値を分析して経営判断の材料を揃えるというより高度な役割を担う必要があります。

このようなニーズの中で集計業務で残業して力尽きてしまっては期待された役割を果たすことができません。

集計業務はコンピューターに任せてより高度な分析業務にその頭脳を使うのが新しい時代の経理部門です。

まとめ

この記事では経理部門における作業を分析し、何故残業が無くならないのかという理由を整理しました。

その根本原因は使い慣れた Excel を昔ながらの表計算アプリとして使っていること でした。

表計算アプリは登場から40年以上も経過して時代のニーズに完全にはマッチしない存在となってしまいました。

しかし、今や Excel はデータ処理基盤 として機能を強化しておりそれを活用することが新しい時代の仕事の仕方です。

このデータ処理基盤の機能である Power Query を是非使い始めてみて下さい。

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Power Query の概要やはじめて触る方のためのチュートリアルなどを図を使って分かりやすくまとめています。

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